映画 「(500)日のサマー」 素晴らしきラブ・ストーリーに、笑って泣いて感動して。 [映画]
今回の作品「(500)日のサマー」は、文章を書くのがもどかしいくらい、ワタクシ、激しく感動しているのであります。
ずばり、この映画は素晴らしい!
今年観た映画の(まだ1カ月ほどですが)、暫定、個人的ベストです。
本作を観なかった自分、を想像すると怖くなるくらい。おおげさな表現ですが、脳が沸騰するほどツボにはまりました。脚本の見事なこと!そして、主演ジョセフ・ゴードン・レヴィットの演技の素晴らしさ!
ネタが出尽くしたかに思える商業映画に、大きな可能性が残っていることを見せつけてくれた、大傑作といえましょう。
(500)日のサマー 2009年米
監督 マーク・ウエブ 出演 ジョセフ・ゴードン・レヴィット、ズーイー・デシャネル、ミンカ・ケリーほか
映画の冒頭に、こんな意味深なナレーションが入ります。
「これは男子と女子の出会い(Boy meets Girl)の物語である。しかし、はじめに言っておこう、これはラブ・ストーリーではないと。。。」
いい前振りですねえ。そう、本作は「映画的な意味での」ラブ・ストーリーではありません。しかし「本当の意味での」ラブ・ストーリーなのです。言いかえると、観客を感動させるためだけの絵空事恋愛でなく、普通で、滑稽で、悲しくて、でも希望のある恋愛・・・なんです。
運命の愛を信じるトム(ジョセフ・ゴードン・レヴィット)と、愛そのものを信じない女性サマー(ズーイー・デシャネル)の、出会ってから500日間の恋愛?が、ポップに、コミカルに描かれます。
いいやつだけど、ヨワッチョロイ半分ダメ男のトム。あっけらかんとしたサマーに、翻弄されながら、どんどん好きになっていく様子が、ほほえましくって良いんですねえ。アラフィフのワタクシは、ついにやにやしながら観てしまうのでした。
若いもんはいいねえ~ (・・完全オヤジやな)
しかし恋愛とは残酷なもの。サマーの「どんなものにも終わりがあるのよ」の言葉とおり、二人の心はすれ違いはじめます。その溝を「愛」で埋めようとするほど、さらに心は離れていく。止めようのない転がる石のように。
サマーが、映画「卒業」のラストを観て号泣するシーン。(慰めるつもりで)「たかが映画じゃないか」と言ってしまうトムの、優しくて、残酷な、勘違い。
トムからの夕食の誘いに「ごめん、私、疲れているの」(=家に帰って休みたい)と答えるサマーに、すかさず「じゃあ、パンケーキを食べよう」、と返すトムの、もどかしいような無神経さ。
愛するがゆえに、相手に対し特別な権利を持ったように思う、恋愛の怖さですね。相手への敬意や思いやりよりも、自分の愛情を「押しつける」ようになる。

ベタで当たり前の恋愛風景なのに、これまでの映画が真っ正面から扱ってこなかった「リアル」だけに新鮮であり、ストレートに胸にズキズキ響いてくるんですね。
もちろん、この映画を、グダグダ男の恋愛コメディ・・・としか見ない方もいるでしょう。それもアリです。しかし、自分を見失うくらい、誰かを愛した経験を持つ方なら、主人公トムの、自己中で悪循環な言動や横暴を人ごととは思えないはず。
トムの喪失感や落ち込みっぷりにも、シンパシーを感じます。失恋後でさえ、ヨリを戻せないかと、かすかな期待をいだく男の性(さが)の悲しさよ・・・・トホホホ。

題名「(500)日のサマー」の、数字のカッコ付きはなんだ?といぶかしく思っていると、知り合ってから何日目なのかを、ご丁寧にも画面「表示」するからです。(○○)日目の恋愛模様ってことですね。
ストーリーは、時系列どおりに進まずに、300日目→1日目→200日目→400日目、という具合に、シャッフルしてあるんです。観客は「ああ~、この二人、50日目は楽しいのに、300日目にはダメになるんだよなあ・・・」と状況を先取りできちゃう。恋愛は、しょせん、成就かダメになるか、どっちかであり、むしろ先が分かっているから、途中が面白かったりするわけ。逆説的にツボをついてきましたね~。上手いなあ!

で、ラストシーンがいいんですよ!
「運命の愛」に絶望したトムが、偶然、出会った女性。演じるはミンカ・ケリーじゃん!(といっても知らない人が多い?)。
彼女の自己紹介の言葉が、映画を締めくくる最後のセリフですが、うわあ、そう来たか!と嬉しくなります。この仕掛け、まったく脚本が上手いなあ、と感心。
上映中、ボウボウと泣いたワタクシは、映画館からの帰り道に、思い出してまた涙がポロリ・・・トムも、サマーも、幸せになってねっ!
最後に、主人公トムを演じたジョセフ・ゴードン・レヴィットのことをもう一度。すでに数作で活躍している俳優ですが、本作でブレイク必至でしょう!容姿よりも、演技で人を惹きつけるタイプですね。全然違った役もぜひやってほしい。大注目であります!






わたしもこの映画大好きです♪
おっしゃる通り「リアル」でしたね〜☆
by ジジョ (2010-02-10 07:10)
To ジジョ様、nice&コメント、ありがとうございます。
いやあ、リアルでした。
劇中のナレーションで、「人間は、ふたつに分けられる、それは・・・」、というのが出てきたので、また、例によって、恋愛達人的なカッコいいセリフが続くのかかあ、おもったら、
「人間は、ふたつに分けられる。それは、男、と、女、である」
と、やられたときに、あははは、こりゃ真実だわ、ほんとのリアルだわ、と感心しましたね。まさに全編、脚本の妙。
トムが恋愛相談するのが、小学生の女の子っていうのも良いですよね!
それにあの友人連中も、ぐずぐずで最高でありました!
by アッシー映画男 (2010-02-11 12:39)
はじめまして。
面白くて、温かくて、主人公二人がとってもキュートな興味深い作品でした。
TBさせてください!!
by movielover (2010-02-26 22:19)
To movielover様、nice&コメントありがとうございます。
HMからして、映画がお好きなことが良く分かります!今後ともよろしくです。
500日のサマーは、良い映画でしたね~。
どんな映画にも賛否両論あるものですが、本作にも、けっこうシビアな意見やネガティブな批評も多いらしいですが、それに対してワタクシは、ちょっと上から目線で「分かってないなあ~」なんて思っちゃいます。
映画的リアルと、現実的リアル(現実=リアル、なので言葉が変ですが)のジレンマ、というのが恋愛映画のひとつの壁だと思うんですが、それを、こうゆう手法で乗り越える、という点が気に入っているんです。
恋愛とは戦いである、という諺どおり、主人公たちの「傷つけあう」様子をダークではなく、コミカルに、面白く描く脚本の見事さ!
まさに「やられた!」と思った一本でありました。
サマーを演じているのが、あまり好きではない女優さん(ズーニー・デシャネル)でしたが、全然気にならなかったです!
by アッシー映画男 (2010-02-28 11:24)