So-net無料ブログ作成

音楽 クラシック以外のアーチストが演奏する、クラシック音楽の素晴らしさ! [音楽]

久しぶりの音楽ネタっす。それもブログ閲覧数が激減する「クラシック」ネタだ!

おっと~、クラシックが苦手な方も、ここで読むのをやめないように。今回は内容が濃い!面白い!(って自分で言ってどうする)。

今回のテーマは、ロック、ポップス、ジャズなど「クラシック以外」のアーチストによる、クラシック演奏であります。。

2000枚に迫る、ワタクシの保有CDから、厳選ネタをピックアップだ!

記事を通じ、音楽芸術を、ジャンルで分類することの不毛を一緒に考えていきましょう(って、おおげさかあ?)。では始めましょうか!・・・長い記事になりそうだなあ。

【CD-1】 ロック・ギタリスト ポール・ギルバートが弾くバッハ

最もすぐれた現役ロック・ギタリストは誰?と聞かれたら、ワタクシは言下にポール・ギルバート!と答えます。RACER Xでは超ハードプレーを披露し、Mr.BIG(20年前に解散、今年再結成!)ではバンドを牽引し、ソロ活動になった今も、精力的にCD録音、コンサート活動に明け暮れリスナーを熱狂させる「気のいいあんちゃん」です。

プロの間でも、彼のギタープレーは高く評価されています。ロックギタリストでありながら、クラシックに造詣が深く、アルバムに最低1曲はクラシックインストルメントを入れる彼。

ワタクシの一押しアルバムは、02年「BURNING ORGAN」ですが、今回は、そこに収録されたバッハ「ゴルトベルグ変奏曲」という鍵盤楽曲の、第一変奏(時間は1分強)、を取り上げます。

バーニングオルガンCD.jpgポールギルバート.jpg

短い曲ながら、歌心にあふれる演奏は、ハッキリ言って、凡百クラシックCDのそれを遥かにしのぐといえましょう。

誤解のないように申し添えますが、彼は楽譜どおり正確に弾いてます。しかし、あふれる「音楽魂」はジャンルを超えた”喜び”に満ちています。これ、まさにロック魂なのである!

ゴルトベルグ変奏曲のCDを、21枚保有するマニアなワタクシも、ポールの演奏には心を癒されます。クラシック演奏家たちよ、どう思うか?ロックなんぞ、と見下し、エラソーな能書きが多いくせに無味乾燥な演奏をする、あんたたちに分からないことも、いっぱいあるのさ。

ポールの演奏をYouTubeでどうぞ!残念ながら、ゴルトベルグ変奏曲がないのと、教則用なので、味わいに欠けますが、プレイスタイルは分かると思います。

 

ロックスピリッツとクラシックの感動的な出会いだなあ~~。それにしてもポール、ギターが上手いっ!

【CD-2】 ジャズ・ピアニスト キース・ジャレットのバッハ ゴルトベルグ変奏曲

あれ、また同じ曲だ。

クラシック曲をジャズにアレンジした録音、いっぱいありますね~。思いつくだけで、ジャック・ルーシェのバッハ。ヨーロピアン・ジャズ・トリオのモーツアルト。ジム・ホールのアランフェス協奏曲。マル・ウォルドロンが弾くエリック・サティもあったなあ。最近だと、スティーヴ・キューンのラヴェルや、ウオルター・ラング・トリオのロシア物。

で、紹介CDは大御所キース・ジャレットの弾くバッハ「ゴルトベルグ変奏曲」(89年録音)

このCDを選んだ理由は、ジャズ・アレンジではないからです。楽譜に忠実に、さらに、ピアノではなくチェンバロ(ハープシコード)という完璧クラシック・スタイルに徹しているのです。

キースジャレットCD.jpgキースジャレット.jpg

キースの演奏が面白いのは、ポール・ギルバートとは逆で、クラシック・ピアニストでさえ、ここまでガチガチに型どおりには弾かない、というくらい「クラシックしている」点。ジャズのイメージで、このCDを買ったキース・ファンは、予想との落差にギョッとするでしょう。

ところが。。。聴き進むうち、淡々と無表情に弾かれているようで、その中に、豊かな”音楽”がこめられていることが分かってきます。独特のアーティキュレーションを付け、一音一音の、繊細で清冽な「響き」を重視したスタイルは、見事に曲想を描いています。音楽の「内側」にあるものを表現する、キースならではピアニズム。彼の、原点回帰、という意味もあるのかも?

それにしても、キース・ジャレット、目のつけどころがさすが。恐るべしです。大胆に、演奏者オリジナルなアプローチができるのが、異分野から参入の強み、とも言えるかもしれません。

【CD-3】 ロック・ヴォーカリスト スティングが歌うダウランド

一世を風靡したロックグループ、ポリスのヴォーカリスト、スティング(STING)が16世紀の作曲家 ジョン・ダウランドの声楽曲(正確にはリュート曲)を録音したCD。抜群の歌唱力と、「声」には定評があるスティングですが、クラシック曲に挑戦するとは嬉しい驚きです!

これは、ずばり、一押しでしすね。

スティングダウランドCDjpg.jpgスティングダウランド2.jpg

このCDの良さは、スティングの「自由さ」です。作曲当時の16世紀の演奏など、誰も分からないため、歌唱方法や節回しを学術的に議論するときりがないわけです。スティングはそんな不毛なテーマにこだわらず、ダウランドの音楽を、自由に解釈し(もちろん異論・批判もある)、その結果、音楽の核心に迫った、と言えるわけです。

自分の能力を最大限に生かす、曲の解釈と展開。原典主義を軽く超える、このセンスが素晴らしいのですよ!ロックを封印(?)したスティングの、真摯で、静かで、暖かく心をゆさぶる歌唱。いやあ、辛抱、たまらんわあ!

ちなみに、発売レーベルがクラシック大手のグラムフォンというのも驚き。クラシック声楽界に、ロックアーチストのポテンシャルを示す、堂々たる録音といえましょう。大推薦です!

【CD-4】 ロック・ギタリスト ウリ・ジョン・ロートの弾くビバルディ「四季」

うひゃあ~、元スコーピオンズの天才ギタリスト、ロック界の仙人ウリ・ジョン・ロート(ULI JON ROTH)が、お弾きあらせられるビバルディ「四季」であります。(アルバム名は「メタモルフォシス」)

「別格」な方ですので、何やってもいいんですが、ちと、やり過ぎの感も・・・風の音の効果音は良いとして、セリフが語られ、思い入れたっぶりにクイーーーーンとトレードマーク「スカイ・ギター」の音が入ります。じんわり気分を盛り上げてから、どどーんと「春」の有名メロディが、ドラムやベースとともにドカドカ始まります。メイン・メロディを弾くギターには、あえて、キンキンな金属的エフェクトをかけ、高速フレーズでは、ここぞとばかりの、ごまかしなし!の圧巻プレー!

いやあ、クラシックとロックを同じように愛するワタクシの、ツボにはまりまくりだ!

ウリジョンメタモル.jpgウリジョンロート.jpg

ケレン味たっぷりの演奏だけど、ある意味、クラシック的なアプローチなんですよね。指揮者アーノンクールの言葉ではありませんが、ビバルディの活躍した17~18世紀前半のバロック音楽は、「音楽の精神」を体現するため、演奏家にかなりの自由が許されていたわけです。楽譜はあくまで曲のアウトラインを示しているに過ぎず、演奏者は楽譜にないファンタジーを付加するものであると。

正確さもさることながら、いかに「個性的で優れた味付け」ができるか、が当時の演奏家に求められた能力だったわけ。

その意味では、譜面に縛られた「硬直した演奏」より、ウリ仙人の好き勝手な(失礼)「四季」は、想像力&創造力にあふれた名演といえるのではないでしょうか?

【CD-5】へヴィ・メタル・ピアニスト ヴィタリ・クープリの弾くリスト ロ短調ソナタ

うわー、最後に大好きなCD持ってきました!

ヴィタリ・クープリはウクライナ出身のピアニスト&キーボーディストです。へヴィ・メタル界では天才と呼ばれ、「アーテーション」「リング・オブ・ファイア」といったテクニカル系バンドで、驚異的なプレーを披露しています。実は、クラシック・ピアニストとしても活動しているので、ここで取り上げるのも微妙ですが、あまりにも素晴らしいので「こんなアーチストもいる」という意味で書きます。

ロ短調ピアノソナタ。リストの膨大なビアノ曲のなかで、唯一「ピアノ・ソナタ」の名が冠せられる名曲です。

ヴィタリCD.jpgヴィタリ.jpg

複雑で高度なテクニックが要求される難曲です。が、ヴィタリ・クープリさん、苦もなく弾くのは当たり前として、とっつきにくい同曲を、誤解を恐れずにいえば「愉快に」聴かせるのが凄いこれぞ、ロック精神だね(と勝手に決めつけ)。ちなみに、ヘンな装飾はせず、彼は、正確に楽譜どおりに弾いているのです。

陰影に富んだ音色、絶妙なフレージングは、長丁場にも間延びせず、リスナーの(というよりワタクシの)耳を奪い続けるのです。これはいけます。

クラシック・ビギナーの方が同曲を聴きたいと言ったら、テクニックならリヒテルやブレンデルでしょうけど、曲を好きになりたいなら、ワタクシはクープリのCDを勧めますね!!

頑張れヴィタリ!(最近、メタル系のCDが出ていないが、まさかクラシックに鞍替え??)


nice!(1)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 6

博多ちわわ

アッシー様、久々の音楽記事、じっくり拝見いたしました。
すごい。力作ですね。相変わらず深い。クラシック、ジャズ、ロックと縦横無尽に語りますね。
それにも増して保有CDが2000枚とはうらやましいです。一生聴き続けられますね。

ウリ・ジョン・ロート、笑ってしまいました。仙人を超えて最近は「仙神」に達しているようです。リッチー・ブラックモア、スティーヴ・ヴァイと並んで、「どこを目指して、何をしでかすか分からない」人、ならぬ神様ですね。
スカイ・ギター、相変わらずですか(笑)。ベタなネーミングが微笑ましい神様ですよね。

ヴィタリ・クープリの、リスト ピアノソナタのCDは、知ってはいるのですが、入手できていません。博多のCDショップでは観たこともないです。諦めていましたが、アッシー様ブログを読んで、聴きたくなりました。ネットで手に入るか当たってみます。
ところで、熱い記事に、水を差すようで恐縮ですが、ヴィタリ・クープリの在籍していたバンド名、「アーテーション」ではなく、「アーテンション」ですよね。
ART+TENSION、の造語ですので---細かい指摘ですいません。
個人的には、このバンド名に変わる前の「アトランティス・ライジング」のほうがカッコいいとも思うのですが。
by 博多ちわわ (2009-05-17 16:55) 

ブロンコビリー

お。ほんに久々やね、音楽記事。それで、このネタとは、やるなあ。

最初みたら、ウリ・ジョン・ロートを「元UFO」と書いとったんで、ちゃうでぇ、とコメント書こうと思ったらいつのまにか「元スコーピオンズ」に直ってたね。

ポールのYouTube動画、古くない?演奏もちょい雑や。CD録音とはかなり違うね。きちんと曲名がテロップされるのはありがたいけどね。

キース・ジャレットのバッハも、もう20年前の録音か。平均律もあったんちゃうか。アッシーさんと違って、ゴルトベルグ変奏曲のマニアじゃないので、他の演奏との違いなんて、ようわからんけどね。いずれにしてもキースを聴くなら、やっぱりジャズがいいわな。

今回の記事は楽しませてもらいました。また良いネタ仕込んで披露してや。
by ブロンコビリー (2009-05-18 04:13) 

アッシー映画男

To 博多ちわわ様、こんにちは、コメントありがとうございます。
なんと!(というほどでもないけど)ただいま、鹿児島におりますよ~。いいですねえ、九州!って。
ま、それは良いとして。

熱いコメントありがとうございます。
ご指摘そのとおり、誤字です、失礼しました!「アーテンション」が正しいですね。
アトランティス・ライジング・・・・・ひゃーーー、その言葉を聞いたのは実にひさしぶり、さすがです、ワタクシ以上のマニアですねえ。
無意味なマニアック、どんどん広めていきたいですね。
by アッシー映画男 (2009-05-21 07:20) 

アッシー映画男

To ブロンコビリー様、あはは、もう絶対にこのネタにはコメントされると確信していましたよ。
ウリ・ジョン・ロートに食いついていただけるとはありがとうございます。
鋭いご指摘、痛み入ります。ウリ仙人を「元ACCEPT」って書かなくて良かったなあ・・・・って、それはありえねえよ!

キースのゴルトベルグ、そうですねえ、もう20年前の録音ですね。
会社帰りに、銀座の山野楽器で、このCDを買ったのが、昨日のことのようです。ワタクシ、単純に今より20歳も若かったのに、当時も今も変わらずゴルトベルグ変奏曲が好きというのも、面白いものです。
by アッシー映画男 (2009-05-21 07:39) 

Cecilia

はじめまして。
門前トラビスさんのところから来ました。(笑)
ほとんどクラシックしか聴きませんが、夫がロック好きなのでいろいろ聴いています~。
何の気なしに記事を眺めていたらスティングのダウランドが!
以前ブログで交流させていただいている方と話題にしたもので、ラジオで聴きました。(あとは試聴)
とても意外でしたがよかったです!
これはギタリストの福田進一さんも高く評価していたと思いますよ。

キース・ジャレット・・・と言えば以前音楽専門学校に言っていた時にソルフェージュで「ケルン・コンサート」を初見で弾かされました。
ピアノがばりばり弾ける人ならともかく、私レベルにはきついものが・・・。(きついなんていうものではありませんでした。)

by Cecilia (2009-05-31 17:01) 

アッシー映画男

To Cecilia様、マニアックな話題にようこそ!!
うひゃあ、「ケルン・コンサート」ですか~、やっぱりキースといえばケルン・コンサートですよね~。
そのイメージがあるとキースの弾くバッハは、ますますビックリ!かもしれません。
実は記事に書ききれなかったのですが、キースのバッハは、淡々と・・・でもなく、テンポは揺らさないものの、けっこう派手に装飾音を付けています。クラシック好きの方だと「う、あざとい!」と思われるかもしれませんね。

スティングのダウランドは、アルバムコンセプト、内容含め素晴らしい作品です。
どうもクラシックの歌唱というと、リートのような野太いオペラチックか、ファルセット風で、いかにもクラシック!って感じで、けっこう聴きづらいですよね(否定しているわけではありません)。
それと対極にあるスティングの「普通」の歌唱は、おおげさに言えば、「現代における古典復興」ではないでしょうか。

議論や批判はあるでしょうけど、当時の曲って、このように歌われていたのでは?とさえ思えます。
音楽の「多様性」を認め、多くの可能性を許容するしか、現代におけるクラシック音楽のステップアップはありえないと思います。
相変わらずの「無難」で「毒にも薬にもならない」クラシック演奏が、最近は逆に増えてきた感じすらします・・・悲しいことですよね。
by アッシー映画男 (2009-06-04 01:19) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。